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大広間跡での幸せな妄想・後編~続・ジャンヌを巡る旅・2日目~

シノン城の大広間跡で崩れかけた暖炉を見ながら私の妄想は当時のヨランド・ダラゴンの行動にまで及びます。
2018シノン暖炉別角度
妄想の前提には、以前ナンシーの町での出来事があります。

健康相談の影で動いていた(かもしれない)人々

もし、この時からヨランドがジャンヌを利用しようと考えていたのであれば、彼女が王太子に引き合わせるまでを手配したとは考えられないでしょうか?
相関図2
ヨランドはロレーヌ公爵シャルル2世と息子のルネ・ダンジューからの報告によりジャンヌの評判を聞き「利用出来るかもしれない」考えたと仮定します。
そうなると次はジャンヌをシノンに無事送り届けなくてはなりません。
シノンまでは敵の勢力地を約10日かけて突破しないといけません。そこでルネ・ダンジューやヴォークラール守備隊長ロベールと相談して有能な伝令士(コレ)や騎士を配下に付けたのではないでしょうか?
コレはシノンとヴォークラールの往来が仕事なので道中のどこが危険か十分把握していたはずです。

さて、ヨランドがそこまで手配したとしたら、果たしてそれで終わるでしょうか?
送り届けるだけではなく、その先まで演出を考えていた可能性は十分にあると思います。
神からシャルル7世の為に遣わされた娘が、最初から奇跡を見せればその演出効果はぐっと上がるはずです。
簡単な事です。コレに言伝をしておけば良いのです。
「シャルル王太子殿下は20代半ばの男性で緑の帽子を手に壁際近くにいらっしゃるので、最初に声をおかけになると良いですよ。」と。
300人からだとその言葉だけで探すのは至難の業に聞こえますが、5人程度の候補の中からその助言にあう人物を選ぶのはそんなに難しくは無いと思います。
2018シノンのミリューの城

少なくともヨランドがこの『奇跡』の演出に関わっているという前提で妄想を進めます。

問題はここからです。
1、王太子の入れ替わりを提案したのは誰なのか?
つまり、王太子はこの演出を事前に知っていたのか?という点です。
王太子が知っていたとしたら、このような奇跡を選ぶのは、ちょっと不思議に思います。
この奇跡は王太子のイタズラをジャンヌがまんまと看破するという物です。
王太子としては、ほんの少し恥ずかしいというか、バツの悪い展開のはずです。
知っていたとしたら、わざわざ王太子自体が恥をかくような奇跡の内容にするでしょうか?
私だったら何か別の内容にすると思います。
しかし、入れ替わりが全くの偶然とも考えにくいです。この妄想はヨランドが演出をしたという前提に成り立っています。
ヨランドであれば、演出した奇跡が確実に起きるよう手配をしたはずです。
例えば、王太子は知らずとも周りの者に『王太子、入れ替わってジャンヌを試してやりましょう。』と提案させるとか・・・
 
2、『奇跡』の後、ジャンヌと王太子は一体何を話したのか?
大広間の奇跡の後、ジャンヌと王太子は二人きりで何かを話します。
そして、その後王太子は急に態度を変えてジャンヌを 信用し、シノン城のクードレイ塔に住居を用意し、戦支度を整えてオルレアン解放に向かって走りだすのです。
しかし、その時2人が何を話したかが後世に残っていません。
後にジャンヌが敵の捕虜となり処刑裁判で取り調べを受けた時もこの点は争点になり、「あの時2人で何を話したのか?」と追及を受けます。
しかし、ジャンヌは最後までこの秘密を明かそうとしませんでした。
ジャンヌが唯の傀儡であるなら、きっとこの裁判の時に秘密を明らかにしていたでしょう。
秘密を知っているのはジャンヌとシャルルだけ。でも歴史の転換点になり得る重大な疑問です。
いつか解明される時がくるのでしょうか?

色々考えはしたものの、納得のいく落し所は見つかりません。
きっと何者かの作為が有ると思うのですが・・・
2018クードレイの別角度

私がそう思うのは、ジャンヌが起こした奇跡と言われるものには、伝説にあるような天から降ってきた奇跡は殆ど無いからです。
有るのは、一人の女の子が考えて走った結果です。信仰はただその原動力になっただけです。
きっと、この時も色々な思惑の中で、それでも真っ直ぐに走った結果がこの『奇跡』に繋がったのだと思うのですが・・・
だからこそ、私はこの1429年の一瞬に何度も思いを巡らせてしまいますし、他の研究家の方達もそうなのでしょう。
こういうのを『歴史のロマン』と呼ぶのでしょうか?

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